BOTAN

「造り・伝え・活かす」日本の造園家 = Biocultural Environment Designer 細野達哉のブログ

Base on the Arts and Nature

 ブログタイトルのBOTANは “Base on the Arts and Nature” の頭文字です。

 

以前の記事で、造園の新たな職業観について

 

「自然と人間の関係に基づいて持続的で文化的な暮らしを整える職能 = Biocultural Environment Designer」

 

と書きました。

ブログタイトルのBOTANはこの考え方を表したものです。

 

牡丹の花は百花の王と言われ、中国を起源としますが、日本の文化でもその美しさのみならず、魔除けや霊力の象徴としても大変親しまれてきたボキャブラリーの一つです。曲亭馬琴南総里見八犬伝の志士たちにはみな身体のどこかに牡丹の痣があって…というのも有名な表徴ですね。

 

また、日本語ではスイッチとしてのボタンや洋服のボタンとも音の響きが同じです。これらからは、何かを始めたり、切り替えたり、繋いだりする行動イメージが湧きます。

 

だから何だということもないのですが、日本の造園の職業観を改めて考え直してみようと思ってごちゃごちゃ考えていた私にとって、これはとても良い言葉遊びになりました。日本の庭園文化の捉え方を改めるために何かに置き換えて考えたらどうなるか、そしてこれから自分は何がしたいのか、さらにそれらをまとめてどのように表現できるかという一連の脳内作業によって、一つのまとまりある方向性が見えてきたように思っています。

 

ここではただの言葉遊びではありますが、例えばこんなことからプロジェクトのコンセプトが生まれたり、ブランディングの方向性が見出せたり、ソーシャルデザインの原動力になるようなキャッチコピーが生まれたりすることがあるのです。

  

次回は、私のプロフィールにある「日本の造園家」という表現について書きたいと思います。